バレーボールやバスケットボール、野球やドッジボールなど
指先をよく使う球技につきものなのが“突き指”
練習中や部活動中にもし突き指をしてしまった場合は、
突き指してから迅速に応急処置を行うことが大切です。
突き指の治療では、この応急処置がその後の治療期間にも
大きな影響を与えることから、
まず対処の仕方を一番初めに覚えておくケガだといえるでしょう。
そこで、どういった対処や応急処置をしたらよいのか紹介したいと思います。
目次
1.突き指とは
画像出典:https://www.kenspo.jp/modules/contents2/?content_id=8
突き指とは、スポーツ競技中などに指先に大きな外力がかかってきた時に
関節を安定させる働きをもつ靭帯部分断裂、もしくは断裂する事です。
突き指をすると、部分的に指が短く見える事があるので、
無理やり指を引っ張って元に戻そうとする方がいますが、
これは余計に靭帯部分を痛めてしまうので
絶対にしないようにしましょう。
2.突き指したときに、まずするべきこと
突き指は対処を始める時間でその後が大きく変わりますので
迅速な対応がとても重要です。
突き指を発症した直後から1分以内には応急処置をスタートさせるようにしましょう。
突き指をしてしまった場合は、まずスポーツ障害の応急処置の基本とも言える
RICE処置を適切に行うようにしましょう。
RICE処置とは
R = Rest(安静)
I = Ice(アイシング)
C = Compression(圧迫・固定)
E = Elevation(挙上)
の頭文字を取ったもので、この順番で処置を行うことを基本としています。
突き指は、特にアイシングまでの時間が重要です。
突き指をすると、指関節が靭帯断裂などを起こしているため、内出血をする場合が多いです。
突き指をすると指が腫れ上がるのは、この内出血によるものなのです。
そのため、突き指の治療ではこの内出血を止める事が大切なのです。
軽い突き指の場合は、腫れも小さく運動を継続する事ができますが、
多少の痛みであったとしても、やっていた競技はすぐに中止し、
すぐにアイシング処置を行ってください。
アイシング処置を行うと冷やした部分の血管の流れが鈍くなり、
血液が患部にたくさん集まることを防いでくれます。
血液自体には、酸素が大量に必要になるという性質があるので、一点に血液が集まりすぎると、
周囲にあるまだ損傷していない元気な細胞も
酸欠を起こして死滅していってしまうのです。
こうなると完全に回復するまでの治療期間が長くなり、
場合によっては突き指の痛みが1ヶ月程度続く事もあるので注意が必要です。
3.アイシングのやり方
「アイシングしたらもっと痛みだした!」とか
指が動きにくくなったということをよく聞きますが、
そうならないための、アイシングのやり方を紹介します。
冷やす道具としては、氷嚢でも保冷剤でもいいのですが、ポイントが3つあります。
ポイント1 冷やしている時間を長くしすぎない
突き指した所を冷やしている時に、その所が冷たさを感じてきて、
気持ち良くなったら、場所を変えて冷やします。
ポイント2 指の運動
突き指した所をひと通り冷やしたら、突き指していない反対の手の指を動かします。
グーパーでもいいですし、物をつまむような運動でもいいです。
必ず突き指した反対の手で行ってください。
これは、左右の指の神経は、背骨を通ってつながっていることを利用しています。
ポイント3 確認
反対の手でひと通り動かした後に、突き指した指の動きを確認してください。
さっきより動かしやすくなっていれば、アイシングを終了します。
アイシングはやりすぎると凍傷などを起すこともありますので
やりすぎるとよくありません。
あまり変化がなければ、もう一度繰り返してアイシングを行ってもいいです。
痛みや指の動きが落ち着いてきたら、RICEのCの固定を行います。
テーピングなどで指を固定してください。
割りばしや鉛筆などで良いので、添え木をして固定するとなお良いですね。
まとめ
スポーツをしていると、よくある怪我の代表が突き指です。
冷やす、固定することを重点的に注意して対処しましょう。
軽い突き指は病院へ行かなくても治りますが、
明らかに異常な腫れや痛みが見られるときは
骨折していたりすることもありますので迷わず病院へ行きましょう。
その後の経過が改善が見られない時も病院へ行きましょう。
すぐに適切な対処を行えば、治る怪我ですので
しっかり覚えておきたいですね。